羽織り
段替わりの柄付けの羽織仕立て
少し昔の懐かしい銘仙(メイセン)の柄付けの反物の生地で袷の羽織の仕立てました。
袖丈が1尺3寸2分の上がり寸法です。着物の袖丈が1尺3寸なので、羽織の袖丈は2分長くしてあります。文様は正方形を縦横に並べた市松文様になっています。柄が3種類(割付・幾何学・植物文様、左下写真)ほどあります。背中の背縫いの後ろ身頃(2枚目の写真)は同じ柄を合わせて一つの柄にして段替わりの柄付けで仕立て上げております。一番工夫したのは衿の部分です。羽織の衿が前身頃の柄(左上写真)と同じところに来るように仕立てた羽織です。この柄付けであれば、同じ柄のところに同じ柄を持ってくる裁断、仕立てをしますと3枚目の写真の様にくっきりとした仕立て上がった羽織になっております。銘仙は大島紬の様に縫い易い生地です。色は写真では判りづらいですが、これぐらいの柄の大きさであれば、小柄な方、少し大柄な方、も両方とも対応できる柄付けではないでしょうか。