着物の仕立てと仕立て直し伊藤和裁

子供用着物

小学高学年の浴衣


子供用の浴衣を仕立てました。
藍染のもっとも濃い色が紺色です。その紺色を木綿地の地色に紫陽花の植物文様が描かれています。紫陽花は日本固有の花で古くは『万葉集』に詠まれています。近代になってから,浴衣の柄に使われるようになりました。そんな型染めの女物浴衣です。
身丈が肩から4尺2寸5分の着物寸法です。小学生高学年の子の浴衣です。寸法的には大人寸法ですが、子供用なので袖付けは5寸5分(大人用は6寸)に仕立て上げております。
仕立てる際にこの木綿地の布巾が不揃いだったので、左右両身頃を仕立てするときの両脇の始末を前脇縫い代を内側に折って始末しております。この浴衣の柄合わせは、紫陽花の植物文様がS字状に繰り返されている繋がっているので、その模様が重ならないように、そして、紫陽花の花が着物全体を流れているように見えるように追いかけの柄合わせで仕立て上げています。

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