着物の仕立てと仕立て直し伊藤和裁

仕立て直し

男物着物を女物着物に仕立て直し


ご主人様ではなく、お父様の仕立て上がった男物結城紬着物(3枚目の写真)を女物の結城紬着物に仕立て直しました。
『形見分けで貰ったお父さんの結城紬を何かに出来ませんか』とご相談を頂きました。方法としましては、お客様の寸法に仕立て直しするか、帯に仕立て直すか、洋服に仕立て直すか、大きくこの三つになります。洋服に仕立て直すのは、殆どありません。洋服に仕立て直すのなら、着物を全て解いて、洗い張りをして、反物に戻して、保管すると言う方が殆どです。やはり、【着物は着物に】が一番多いです。汚れている所を裁ち合わせをして、隠し、お客様自身のサイズに仕立て直します。
今回は、この男物を全て解き、洗い張りと湯のし、スジ消しをして、女物着物に仕立て直しました。男物は着物を対丈で着ますが、女物はお端折りをして着用しますので、着丈が長くなります。このお着物は内揚げが多く取ってありましたので、あまり、工夫入らずで、仕立て直しました。仕立て上げた後は、一度、身内の方々にこの思い入れのある着物を着用して、お披露目されます。

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