着物の仕立てと仕立て直し伊藤和裁

着物の仕立て

本格派の訪問着の仕立て


一年を締めくくる社交場、そして、新年の年賀の催し事が続く年末年始。大事な行事には、本格的な着物が相応しいと思います。
洗練された意匠が高度な絞り技術によって表された豪華な訪問着 辻が花の訪問着の逸品です。そんな訪問着を今回は仕立てました。

薫り立つ金彩の色と絞りの凹凸による光の艶やかな模様表現には、冬の宴に相応しい贅沢な華やぎがあります。場の取り方や総絞りの辻が花は、本格的な訪問着の雰囲気を感じさせながらも、ラメ入りの生地にコントラストが鮮やかに際立つ高貴で伝統的な印象を更に与えます。

仕立てについてですが、総絞りのお仕立てで工夫したところは、総柄で色もハッキリと何色にも分かれているため、背・脇・衽・袖・掛け衿の色の流れが合うように、多少の身巾変更をして柄を合わせました。
今回は、多少の身巾変更で柄が綺麗に合いましたが、身巾によっては柄合わせが無理な場合もあり、柄をずらす時は、目立つ背と上前衽・上前衿の柄は必ず合わすように仕立てます。

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