着物の仕立てと仕立て直し伊藤和裁

着物の仕立て

縮緬小紋の袷長着の仕立て


縮緬地に小さな柄を繰り返し型染めされた小紋です。
淡い青紫地にシンプルな柄は、お稽古事から掛け着として、重宝される一着です。帯合わせもし易い小紋です。八掛け地には、表の地に合わせた同色系濃いめのぼかしの八掛けを使っています。無地の八掛けにしてしまいますと胴裏とのハギ線が表から気になることがあります。このお客様の身長が高く、衿下も2尺2寸5分でしたので、衽八掛けの丈をいっぱいに取ってあります。ハギの位置が少し下がりました。衿先から4寸5分ほどがスッキリ見えます。縮緬は紬に比べ、縮みやすいので、反物の時に充分にアイロンで地のしをしてから、裁ち、標付けと進みます。縫いの時も縫い縮まない様にコテを当てる時も熱や湿り気で、縮ませない様に心掛けて、仕立てを行います。

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