男物 事例2
女物リバーシブルコートを男物着物に
表地が絵羽柄、裏地が濃い目の紫の色無地の女物絵羽柄リバーシブルコート地です。
肩身代わり模様、男物着物仕立てです。
背縫いを中心に左右、まったく別の模様、または生地で仕立ててあります。
室町時代に生まれた仕立て方ですが、江戸時代、初期に左右対称のその斬新(ざんしん)なスタイルが江戸っ子の好まれ、今に至ります。
戦国後期、伊達政宗も好んでいたとか、いないとか?
この着物は松の柄以外は、全て胸より上部に持ってきています。この着物を着るときは袴(はかま)を常にはきますので、柄が見るように上部に配置しました。メインは能面の柄を背中に配し(能面の柄を、左胸辺り、上前に持ってくると着用される方の顔と能面の顔が重なり、着られる方の顔が負けてしまいます。) なので、背中にわざわざ、柄を配置しました。そして、柄の場所は少し違いますが、なるべく、前身ごろに近い、左前袖に松と能装束の柄を持ってきました。
生地が女物ですので、裄の長さが足りない場合、足し布をして継ぎます。今回も裄が足りませんでした。両袖を継いであります。左前袖はお洒落にわざわざ、らっかんを足し布に使っています。
仕立てを工夫することで、着物作家さんに負けない^^ 大変、素晴らしい作品になりました。
お客様がお持ちのお着物が、工夫することで、素晴らしく変わります。
ぜひ!ご相談、ご注文をお待ちしております。