子供用着物
絞り羽織を子供用着物に仕立て直し
お客様が二十代に着用していた絞りの羽織です。今、着用すると、もう色目が派手に映っていまい、長らく箪笥にしまい込んでいました。
この羽織を使って、娘様の子供用三つ身着物を仕立てる事になりました。
生地の地色は、淡く優しい色使いに菊と桜の花たちが、着物全体に清流一杯に流れている光景を柄合わせと仕立てで表現しました。
大人用の絵模様の着物を子供用に仕立て上げますと、また違った可愛らしさ、そして、今回は絞り技法ならではの生地の凹凸が立体感を醸し出しています。仕立て直しの着物には思えません。七五三詣りの主役は、娘様、お客様も娘様の付き添う、ご自分のお着物選びにも、嬉しい誤算のはずです。
余談ですが、絞りはいつ頃から存在すると思われますか。
奈良県の正倉院の宝物にある纐纈(コウケチ)と言う絞りが最初です。奈良時代には絞りは存在していました。
今の絞りの形になったのは、江戸中期元禄時代の頃と言われています。