着物の仕立てと仕立て直し伊藤和裁

着物の仕立て

お仕立て事例 - ローケツ藍染めの訪問着


訪問着を仕立てました。仮絵羽の状態で仕立てる為の裏地【胴裏】付きで、私共の処に仕立ての注文を頂きました。
着物染み抜き専科で仮絵羽を解き、下のしをして、この着物地が染みとか難とかないか、検反をし、藍止めをします。藍止めとは今回なら、この訪問着を染めた藍が水分を含んだもの(雨や汗、飲み物など)で裏地やこの訪問着自体にこの染めが移らないようにする加工です。(完全には藍を止めれません)その後、一度、湯のして、ガード加工、上げのしをしました。ここまでが、着物染み抜き専科の仕事です。
そして、仕立てにかかりました。1枚目の写真をご覧下さい。一見すると柄が細かい所が多いので、小紋柄の様に見えますが、実は、総全体絵柄【両方の衿・袖・オクミ・脇】と細かく柄が合っております。お客様の寸法の肩繰越が9分のご希望です。今回の仕立ての工夫のいるポイントです。両衿の柄をズラす事無く、そして、オクミも内揚げをして、剣先で、衿・オクミ・身頃の柄を合わせております。すごく大変な、仕立て甲斐のある訪問着の仕立てをしました。

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