着物の仕立てと仕立て直し伊藤和裁

男物 事例18

男物紬の着物と羽織


紬地の反物の長さが5丈6尺(6m50cmぐらい)の生地で着物と羽織を仕立てました。
この紬地は厚みのある固い生地で織られています。このまま仕立てると仕立てる人も生地に針を通しづらく、縫いづらく、リズム良く仕立てれません。それに思うほど綺麗にも仕立て上りません。なので、着物染み抜き専科で生地を柔らかくする加工を施してから仕立てをしました。(生地を柔らかくする加工は柔軟加工だけではありません。いろいろあります。その商品を触ってみた手触り、生地の種類などその他諸々で加工のやり方を選びます。)
仕立てについては、女物着物と男物着物の違いの1つに袖丈があります。女物着物の袖丈は、着物の袖丈より羽織の袖丈は3分から5分、短く仕立てます。それは着物の袖が羽織の袖の中で遊ばないようにしています。男物着物は、着物の袖丈より羽織の袖丈は3分(約1cm)長くします。羽織の袖の中にすっぽりと着物袖が入りるように仕立てます。